高コレステロール血症について
- UMEクリニック

- 7月4日
- 読了時間: 4分

健康診断で「コレステロールが高い」と言われても、症状がないことがほとんどです。
しかし問題は、症状がないまま動脈硬化が進行する可能性があることです。
動脈硬化が進むと、
・心筋梗塞
・脳梗塞
などの原因になります。
心筋梗塞は何歳くらいから増える?
一般的に心筋梗塞の平均発症年齢は、
男性:60代
女性:70代
とされています。
もちろん個人差はありますが、
男性では50代頃から
女性では60代頃から
リスクが上昇していきます。
コレステロールが高いだけではすぐに問題になるとは限らない
コレステロールが高いだけで、すぐに心筋梗塞になるわけではありません。
特に、
男性40代
女性50代
くらいまでは、コレステロール単独では大きな問題にならないことも多いです。
ただし、他の危険因子がある場合は注意が必要です。
特に重要なのは、
糖尿病
喫煙
高血圧
メタボリックシンドローム(内臓脂肪)
です。
これらがあると、動脈硬化が進みやすくなります。
つまり、コレステロール+他のリスク因子が揃うと、若くても注意が必要になります。
コレステロールを単独で下げる食品はほとんどない
「この食品だけ食べれば、コレステロールが下がる」というものは多くありません。
コレステロールは、体内(肝臓)でも多く作られるためです。
食事だけで劇的に下がるケースは多くありません。
体重(BMI)とコレステロールの関係
体重とコレステロールはある程度相関することが知られています。
疫学研究では、BMIが上昇するとLDLコレステロールも上昇する傾向が報告されています。
一方で、中国の研究では、男性ではBMI27前後でLDLがピークとなり、それ以上ではむしろLDLが低下するという「逆U字型」の関係も報告されています。
ただしこれは、リスクが下がるという意味ではありません。
LDLがそれほど高くなくても安心とは限らない
肥満、特に内臓脂肪が増えると、
・VLDL(中性脂肪を多く含むリポ蛋白)
・中性脂肪(TG)
・small dense LDL
などが増えることがあります。
LDLが見かけ上それほど高くなくても、脂質の質が悪化している可能性があります。
中性脂肪(TG)はLDLほど直接的な危険因子ではありませんが、内臓脂肪が増えているサインになることがあります。
女性ではBMIの上昇に伴いLDLが上昇しやすい
女性では、BMIの上昇に伴ってLDLが上がり続ける傾向が報告されています。
特に閉経後はコレステロールが上昇しやすくなります。
では、どうすれば良いのか?
重要なのは「内臓脂肪を減らすこと」です。
食事
基本は、食事全体のバランスです。
食物繊維をとる(野菜、海藻、きのこ)
大豆製品をとる(豆腐、納豆)
魚中心の食事
肉は適量
ハム、ソーセージなどの加工肉は控えめ
揚げ物は控えめ
揚げる場合はオリーブオイルを使用
加工食品を減らす
炭水化物や脂質をとりすぎない
実践しやすい方法として、夜だけ炭水化物を控えるという方法もあります。
例えば、
夕食のごはんを少なめにする
夜は麺類を避ける
主食なしで、おかず中心にする
といった方法です。
無理な制限よりも、続けられる方法が重要です。
運動
運動も重要です。食事制限だけでは筋肉中心に落ちる可能性があるからです。
おすすめは、
筋トレ+有酸素運動です。
有酸素運動は強度が強い方が良いですが、走ったりすると膝に負担がかかるため、自転車エルゴメーターやクロストレーナーが良いと考えます。
ウォーキングなど行う場合は、階段を利用したり、体操やスクワット、ヨガなどの自重トレーニングをくわえてみてください。
詳しくは前のコラム「中年以降の正しい筋トレ・有酸素運動」を参照してください。
運動は継続が大切です。無理のない範囲で続けましょう。
まとめ
コレステロールは症状がないまま動脈硬化を進める可能性がある
コレステロール単独では大きな問題にならないことも多い
糖尿病、喫煙、高血圧、メタボがあるとリスクが上がる
特定の食品だけでコレステロールは大きく下がらない
体重(特に内臓脂肪)が重要
LDLがそれほど高くなくても安心とは限らない
食事と運動が基本
必要に応じて薬物治療も検討します。
気になる方はお気軽にご相談ください。
参考文献
Zhang Y, et al.
Sex Differences in the Nonlinear Association Between BMI and LDL Cholesterol in Middle-Aged and Older Adults.
Després JP.
Body fat distribution and risk of cardiovascular disease. Circulation. 2012.
Grundy SM.
Metabolic syndrome update. Circulation. 2004.
Nordestgaard BG.
Triglyceride-rich lipoproteins and atherosclerotic cardiovascular disease. Circulation Research. 2016.
Jensen MD, et al.
2013 AHA/ACC/TOS Guideline for the Management of Overweight and Obesity in Adults.
Endotext.
Obesity and Dyslipidemia.
UMEクリニックむさし村山院長 梅津拓史
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