脂漏性皮膚炎|頭皮だけでなく、顔もセットで考える病気
- UMEクリニック

- 3 日前
- 読了時間: 3分

「フケが止まらない」「眉毛や鼻のわきが赤くて皮がむける」「冬になると悪化する」。
こうした症状の背景に、脂漏性皮膚炎が隠れていることがあります。
脂漏性皮膚炎は、皮脂が多い部位に起こりやすい慢性的な皮膚の炎症で、清潔・不潔の問題で起こる病気ではありません。
脂漏性皮膚炎は「頭皮だけ」の病気ではない
脂漏性皮膚炎が出やすいのは、皮脂分泌が多い部位です。
好発部位
頭皮(フケ・かゆみ)
眉毛・眉間
鼻のわき(鼻翼)
ほうれい線
耳の後ろ
胸の中央
「頭皮だけ治療しているのに、顔が治らない」「顔だけ塗っても、頭皮がすぐ再燃する」。
これは珍しいことではなく、
同じ病気が複数の部位に出ているケースが多くみられます。
見た目の特徴
脂漏性皮膚炎では、次のような所見がよくみられます。
赤み(紅斑)
フケ・皮むけ
黄色っぽく、ややベタつく皮屑
かゆみは軽〜中等度(アトピーほど強くないことが多い)
良くなったり悪くなったりを繰り返すのも特徴です。
原因として考えられていること
脂漏性皮膚炎は、ひとつの原因で起こる病気ではありません。
皮脂分泌
マラセチア菌(皮膚の常在真菌)
皮膚の炎症反応
ストレスや生活リズムの乱れ
これらが組み合わさって発症・増悪すると考えられています。
私自身の経験から
私自身、大学生の頃に頭皮のフケ(いわゆる頭垢)が止まらなくなった時期がありました。
当時は皮膚科を受診していませんが、
今振り返ると、脂漏性皮膚炎だった可能性が高いと感じています。
その際、たまたまシャンプーを変更したところ症状が落ち着きました。
ただし、これはその時の自分の頭皮状態に合った結果であり、同じ方法がすべての方に当てはまるわけではありません。
脂漏性皮膚炎は、シャンプーや洗い方を変えることで改善することもあれば、逆に悪化することもあるのです。
頭皮の脂漏性皮膚炎に対する当院の治療方針
頭皮の脂漏性皮膚炎では、炎症・真菌・かゆみを同時にコントロールすることが重要です。
当院では症状に応じて、
ステロイド外用(炎症を抑える)
抗真菌薬外用(マラセチア菌対策)
掻痒感が強い場合は抗ヒスタミン薬の内服
を組み合わせて治療します。
強い炎症は、適切な治療で短期間に抑えることが大切で、これが結果的に再燃を減らすことにつながります。
顔(眉毛・鼻・耳の後ろ)の治療について
顔は皮膚が薄くデリケートなため、頭皮と同じ治療は行いません。
基本的には、
赤みや皮むけが強い時期
→弱めのステロイド外用を短期間使用
落ち着いてきたら
→抗真菌薬を中心に維持治療
という流れで治療します。
「顔にステロイドは怖い」と感じる方も多いですが、
適切な強さ・期間を守って使用すれば問題ありません。
むしろ、炎症を我慢して長引かせる方が、赤みや色素沈着の原因になることがあります。
洗い方・スキンケアについて
脂漏性皮膚炎では、洗いすぎも悪化の原因になります。
頭皮や顔をゴシゴシ擦らない
泡でやさしく洗う
洗浄力の強すぎるケアは避ける
「清潔にしすぎない」ことも大切です。
最後に
脂漏性皮膚炎は、完治を目指すというより、うまく付き合っていく病気です。
適切な治療とケアを行えば、症状は十分にコントロールできます。
フケや赤みが長引く場合、「体質だから」と放置せず、一度皮膚科での評価をおすすめします。
症状に合わせて、無理のない治療を一緒に考えていきましょう。
UMEクリニックむさし村山院長 梅津拓史
〒203-0022 東京都武蔵村山市榎1-1-3
イオンモールむさし村山1F
電話番号:042-565-7711



コメント